2015-10
2015みくらライブご報告その6
みくらライブを見に来て下さった生徒さんや、友人から感想を頂いています。
ありがとうございます。
その中でも、何人からか同じ感想を頂いたのでご紹介したいと思います。
「○○さんの歌に感動した。○○さんを個人的に知っているからということではない。
自分の内側から何かを生み出そうとする力とその姿に感動した」
当然、生徒さんは歌の音程やリズム、歌詞などを気にしながら練習をします。
大切なことです。
しかし、これらのことが完璧であっても聞いた人は感動はしないのです。
感心はします。しかし、感動はしないのです。
人を感動させるために歌うのも、何かずれていると思います。
夢中になって、その瞬間に歌に降りて行った時、ときとして周りで聞いている人は
感動するのではないでしょうか。
昔、ラクジー師匠が私の夢分析で言ったことがありました。
「あんたの質問の仕方で、今の状況がわかる。今にわかる。しかし、
今のあんたには教えられない」
何度も言われました。最初はカチーンときました。
バカにしているのか!?
今、言えないのなら、そんなこと言わなければいいのに。
しかし今ならわかります。
人にモノを伝えるとき、タイミングとその人にとっての時期があります。
ラクジー師匠の夢分析を受けている生徒さんへ。
誤解しないでくださいね。
普段はもっと丁寧に夢分析をしていますからご安心ください。
特に女性にはとても優しい人です。
私の場合、娘を通り越して息子のように扱われる時があるので、
気にしないでくださいね!
ラクジー師匠は続けて言いました。
「あんたの仕事は教えることと、伝えることがある。ボイストレーニングなどの技術的な
ことは教えること。これは専門的なことを学んだ人間であれば、誰だってできる。
問題は伝えることだ。これができる教師がなかなかいない。
人様に伝えることが出来始めたら、そのときはあんたの歌もまた、変わるだろう」
私は先に出てきた○○さんに、少し伝えることができたのかもしれません。
先日、○○さんのレッスンがありました。
新しく練習する曲を聞きました。
「なんて優しい声なんだろう!こんな声が出せるようになっていたんだ」
と驚き、感動しました。
必死で日本シリーズのことを考えて涙をそらしました。
その方はもともと優しい声を持っていたのです。
それを使いこなすにはご本人の技術も必要です。
このような声を出していいんだ、という自信を持つことも必要です。
安心して自分の内側の声を出せる環境も必要です。
それを受け止めて認めてくれる人間が必要です。
それができるみくら音楽工房、
それができる人間になりたいと思った日でした。
石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房・ボーカル科講師
大場佳恵
赤の刺し方
たまたま見つけた夜中の教育テレビの番組。
篠田桃紅さんの特集をしていました。
墨で絵を描く102歳の女性です。
102歳という年齢にも驚きましたが、作品の素晴らしさに
『あぁー!』と声がでました。
魂のようなモノに出会うと人は、
『あぁー!』と言う声がでます。
作品を見ながら自分の声も観察していました。
オーダーメイドの筆を自分の身体の一部のように使い、自由に線を描いていきます。
墨の濃淡、筆圧、イメージ、呼吸、身体。
これらが今、ここにしかないという瞬間を描き出していきます。
黒という墨の色の濃淡の中に、さっ!と現れる赤。
痺れました。
なんてことだ。
『あぁー!』という声の後にはため息が漏れ、私の中からイメージが映像として現れ始めます。
オシャレな人は赤の使い方が抜群です。
みくら音楽工房の名刺やフライヤー、ホームページを作成してくれているラクジー師匠の娘さんも作品の中にステキな配置、バランスで赤を使っています。
膨大な種類の赤の中から、みくら音楽工房に似合う赤を探し出す作業は大変なことだと思います。
篠田桃紅さんの赤の刺し方にはたまげました。
もちろんご本人は、刺しているつもりなど無いと思います。
しかし、私には突き刺さりました。
『人は真実を見ようとしないんです』
とおっしゃっていた言葉が赤に刺された以上に私を貫きました。
人は本当のことを見ようとしない。真実には触れたくない。
だから、
『~のようなモノ』
で満足をしているフリをします。
しかし、篠田桃紅さんの作品を見てしまうと、もう、
『~のようなモノ』では満足できません。
オシャレな着物をサラッと着ている桃紅さんの風貌は老賢者そのものでした。
作品が欲しいと強く思いました。
絵が欲しい!とこのような感情を抱いたのは初めてのことでした。
本物を見よう。
石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房・ボーカル科講師
大場佳恵
みくらライブご報告その5
みくらライブご報告その5
~栗山さん、工藤さん、稲葉さんの巻~
このタイトルを聞いて思い浮かぶことはありますか?
生徒さんのお名前ではありません。
テレビ朝日系で放送している報道ステーションの野球コーナーの解説をしていた方々です。
ヒットエンドランの意味がいまだによくわからない私でも野球のことが少しわかるぐらい分かりやすい野球解説をしてくれています。
先日、ラクジー師匠が主催するみくら旅で戸隠神社に行ってきました。
ハイブリッドのレンタカーを気持ち良く運転する私の横には友達の京子ちゃんが乗っていました。
京子ちゃんは野球に関してはかなりの知識を持っています。
監督の采配についての解説も私にしてくれます。
日本シリーズの話題から栗山さん、工藤さん、稲葉さんの話題になりました。
栗山さん、工藤さんは投手出身です。
しかし、解説ではバッター側からの心理面などを詳しくお話されていました。
稲葉さんは現役時代は素晴らしいバッターでした。
しかし、解説ではバッテリー側からのお話も詳しくされています。
自分がやっている直接の仕事を探求することはもちろんですが、一流の人はそうでない分野の知識も豊富にお持ちです。
京子ちゃんがその辺のことを真剣な眼差しで、詳しく教えてくれました。
京子ちゃんはみくらライブを見に来てくれました。
京子ちゃんの視点は独自でとても面白く、興味深いです。
京子ちゃんの映す写真や、ちょっとお家に生けてあるお花のセンスは抜群です。
なので、京子ちゃんにみくらライブの感想を詳しく聞いてみたかったのです。
『講師演奏をしているみくらバンドを見ていると丸い一つの世界、地球のように見えた。誰か1人欠けても存在しない世界なんだなぁって思ったわ』
と京子ちゃんは夜の高速道路を真っ直ぐ見つめながら、丁寧に話してくれました。
私はボーカルです。
ボーカルのことを探求していくことはもちろんですが、そのためには一緒に演奏をして一つの音という世界を作りあげる他の楽器のことも知らなければいけないと改めて思いました。
みくらバンドが作る、安全で温かい丸い世界に来年もみなさまを包みこんでみたいと思います。
思いが世界を作る。
京子ちゃんありがとう!
石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房
ボーカル科講師
大場佳恵
2015みくらライブご報告その4
〜締め方・閉め方の巻き〜
まだまだ続くみくらライブご報告。
4回目の今日は締め方について書いてみます。
写真はみくら旅で出かけたどこかの神社の注連縄です。
ご興味のある方はラクジー師匠にお問い合わせください。
とても素敵な結び方だったので写真に撮りました。
みくらライブ締めくくりとして、みくらバンドで講師演奏をしました。
私の選んだ曲は、初めてラクジー師匠が私のライブを見に来てくれた時に歌った曲でした。
約14年前です。
ラクジー師匠は
『色んなボーカルが出ていたが、あんただけが歌っていた』と言いました。
私は直感的にこの人は音楽のことをわかる人だと思っていたので、ラクジー師匠にどう聞こえるのかを一番聞いてみたかったのです。
そして、ラクジー師匠は
『面白い声をしている』と続けました。
これがみくら音楽工房の種となりました。
その頃は端谷先生のことを、たしか
『博人さん』と、さん付けでお呼びしていたと思います。
このドラマーと一緒にバンドをしたいなぁと思っていました。
とても歌を丁寧に聞いて叩いてくれる人だと思いました。
そしてきっとそれは実現するという根拠のない確信を持っていました。
今年のみくらライブのテーマである
種まきライブに合う曲だと思いました。
ところが、リハーサルでエンディングがどうしても合いません。
ギタリストの地主先生がたくさんアイデアを出してくれたり、端谷先生がタイミングをはかったりしてくれるのですが、みくらバンドのみんなのイメージが一致しません。
生徒さんのリハーサルを全曲終えた後、ということもあり、みんな疲れていました。
後は当日のリハーサルで合わせるしかありません。
そして、当日。
うまく締まりました。締まったのでみくらライブも無事閉まりました。
曲の締め方というのは大変重要なことだと思いました。
写真にあるように、締めることによって結界を作っています。
私達もエンディングを決めて締めることによって、今まで奏でていた音をそこに思いを込めて閉じ込めます。
儀式的な行為だとも感じます。
みくらバンドのベーシストの馬場さんもたくさん締め方の種をお持ちです。
馬場さんは私にとって先生でもあります。いつもたくさん教えてくれてありがとう。
また来年、みんなで力を合わせて面白い締め方を考えよう!
私もそれまでに種をたくさん集めておきます。
石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房
ボーカル科講師・大場佳恵
2015みくらライブご報告その3
2015みくらライブご報告その3
〜ライブ成功祈願とお礼参りの巻〜
みくらライブご報告、3回目の今日はみくら音楽工房にとって欠かせない存在の大野湊神社について書いてみようと思います。
ライブ前日。
毎年やらなくてはいけないことがてんこ盛りなので、レッスン業務はお休みさせて頂いています。
天気もとても良かったので、みくらライブ成功祈願&生徒さんの安産祈願のためにご近所の大野湊神社へお参りに行きました。
ちょっと、プロ野球選手になった気分でてくてく歩いていました。
必勝祈願とかしますよね。
神社にお参りする時のポイントは完了形でお参りすることです。
『おかげさまで無事みくらライブは成功しました。そして、○○さんの赤ちゃんが無事に誕生しました。ありがとうございました。』
さて、結果は。
赤ちゃんの方はまだわかりません。もう少ししたら結果が出ます。
身重の大変な時期にご主人と一緒にみくらライブに来てくれました。
嬉しかったなぁー。
力をもらいました。きっと大野湊神社が守ってくれます。
そして、みくらライブはみなさんのおかげで3回目でようやく形が見えてきました。
私としては成功!まる!!
という結果でした。
色々、修正点や反省点はあるものの、それはこれから端谷先生とラクジー師匠、みくらバンドのみんなで組み立てて行きます。
やはりモノを作るのは楽しいです。
そして、本日。
これはやはり、お礼参りに行かなければいけないと思い大野湊神社へ出かけました。
いつ来ても気持ちの良い所です。秋には秋の匂いがあり、森の色がありました。
『おかげさまでみくらライブは成功しました。ありがとうございました』
すると、なんということでしょう!
帰宅すると立て続けにみくら音楽工房にとって嬉しいことが二つも起こりました。
あまりのタイミングに驚いて、ラクジー師匠に電話をしました。
『ほぉー。良かったなぁ!あんたはあの神社に可愛がってもらうといい。』
とラクジー師匠は教えてくれました。
みくら音楽工房は神頼みでやっているのか?と思われても困るので普段のレッスンでもちゃんとしないといけないのですが、あまりに気持ちの良い森なのでついつい足を運びたくなります。
みくら音楽工房の生徒さんもぜひ、お散歩がてら気持ちの良い空気を取り入れてきてくださいね!
石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房・ボーカル科講師
大場佳恵
みくらライブご報告その2
2015みくらライブご報告・その2
~東京から帰ってきたOさんの巻~
今日は東京からみくらライブを応援してくれたOさんのお話をしましょう。
みくらライブ本番の前の週にみくらバンドと出演者とのリハーサルがありました。
生バンドで歌ったり、ピアノを弾いたり、ドラムを叩くというのは慣れないと中々難しいのです。
圧倒的な音圧と人間が直接奏でる音の波動に最初は戸惑います。
そんな中、みくら音楽工房のキッズドラム科の子供達のパワーにはたまげました。
なんじゃそりゃー。
もう2回目ですぐテンポ修正できるのか?!
私は出来んぞ・・・。
と、みくらバンドメンバーのパーカッション&コーラスの、のぶりんに話していると、
『けいちゃん(大場)、なんでそこで子供と張り合おうとするん・・・。』
と助言されました。
『そ、そうやね。』と変な笑い方をしながら次の段取りに移りました。
長丁場のリハーサルが終わり大急ぎで撤収をしていると、春までみくら音楽工房ボーカル科の生徒さんだったOさんが立っているではありませんか!
『Oさーん!』と私は叫び、Oさんの肩や腕をバシバシ叩いていました。
Oさんは金沢で単身赴任をされていて、この春に定年退職をされ、東京のおうちに帰られました。
第1回と第2回みくらライブに出演してくれたOさん。
今年はどうしても都合がつかず、みくらライブには参加できませんでした。
リハーサルの日、別件で金沢に来ていたOさんがリハーサル会場まで来てくれたのです。
当然その後は金石のみくら音楽工房リビングにラクジー師匠を呼び寄せてコーヒーで再開を喜びました。
ラクジー師匠とOさんは歳も近いし、みくら旅に何度も一緒に出かけたので大の仲良しです。
Oさんにはリハーサルの機材撤収まで手伝ってもらいました。
ありがとうございました!
本当に助かりました。
この家内工業的なみくら音楽工房の在り方は私にとってとても大切な場所です。
『Oさん、チケットあるよ!』
と私が半強制的にチケットを渡すと、Oさんはライブに来れないのに当然のように買ってくれました。
東京からもみくらライブを応援してくれている人がいると思うと勇気が湧いてきます。
Oさんのことを書き出すと止まらないのでこの辺にしますが、私にとって、みくら音楽工房にとって大切な仲間です。
来年は新幹線に乗ってまたみくらバンドで一緒に歌ってくださいね!
Oさんとの合言葉は
『またねー!』です。
それではみなさんご一緒に!
石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房
ボーカル科講師
大場佳恵
2015みくらライブご報告!
2015みくらライブのご報告です。
10/4日曜日に2015年みくらライブが無事に終了しました。
まずは出演して頂いた生徒さん、みくらの仲間のみなさん、みくらバンドのみなさん、本当におつかれさまでした。
そして、会場に入りきれないたくさんのお客様、ありがとうございました。
ご不便をおかけしてすいませんでした。
毎年思いますが、お客様がまずは
『楽しかったー!』と笑顔で言ってくれることに驚きます。
楽しいライブにしよう!と心がけたことは無いのです。
何かを心がける前に、やらなくてはいけないことが毎年てんこ盛りなんです。
すいません、毎年の恒例のバタバタで。
何から書けば良いかわからないほど、一つのライブでいろんな感情が芽生えました。
今年のテーマは
『seeds in fall〜秋の種まきライブ』
出演してくれた生徒さんやみくらの仲間達ご本人達には見えないかもしれないけど、私やお客様には見えた種がありました。
種どころか花が咲いちゃった人もいました。
私も端谷先生も花を見て涙をこらえていました。
みくら音楽工房の宝物が一つ増えました。
そんな時に思います。
私達はこうやって、生徒さんから毎日教えてもらっているんだということ。
綺麗ごとのように聞こえるかもしれませんが、そうなんです。
私は歌うことでバランスをとっています。
端谷先生はドラムを叩くことでバランスをとっています。
バランスをとるための器が、音楽を奏でる、ということで共通している人達がみくら音楽工房には集まってくれています
だからみんな、すぐに仲良くなれます。
絵を描く人、
陶芸をする人、
スポーツをする人、
小説を書く人。
みんな色んな器を使って自分を表現しています。
その器の中身を垣間見れた時、人には大きなエネルギーが湧いてくるのかもしれません。
私は人が一生懸命に生きている姿、表現しようとしている姿を美しいと感じます。
内側に秘めた思いを外に表すという行為は人間が生きていく中で本能的なことだと思います。
少しずつ、みくらライブで起こったこと、感じたことを書いていこうと思います。
まずはみなさんにお礼を伝えたくて。
あの日、あの場所にいてくれた全ての人へ。
ありがとうございました。
石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房
ボーカル科講師/大場佳恵
ドラム科講師/端谷博人