大場佳恵のブログ

地主会への道⑩

その日、彼女からは歌う気力が無かった。

だから歌いたくなかった。

だったら神社へ行こう!と誘った。

彼女の目はキラリと一瞬、光を宿し私の目を見返した。

20:40に大野湊神社までの暗い参道を歩くことは中々の冒険だった。

すると、カサカサと音がして足元を見るとサワガニが現れた。

みくら音楽工房にもよくサワガニは現れる。

彼女は『こわい』と言うので手を繋いだ。

『私のお父さんは、サワガニおるんやったら焼いて食べろやーって言ってたわ』と話すと

『えー、食べるん?これ?』と笑いながら歩くとすぐに正門までたどり着いた。

さすがに夜の神社はおどろおどろしい気配が十分に漂っていた。

『中まで入ると、お化けおるかもしれんし、ここでお参りしよう』と二人で手を合わせた。

『みくらのみんなが歌が上手になりますように』

よし!と言ってみくらへと戻った。

玄関に着く頃、彼女の歌う力は戻っていた。

『じゃあ一回だけ歌っていけば?』

『うん』

猫に似ている彼女の瞳は本当に愛しい。

彼女の目の中に宿る光を私は消したくない。

地主会は初出演だが、彼女ならすぐに

地主先生と仲良くなれる。

みくら音楽工房

代表 大場佳恵

2025-03-28 | Posted in 大場佳恵のブログ