大場佳恵のブログ

蛍が光る宿

小学生の頃、父のお弟子さんが山の方に住んでいて夏休みになると蛍を見に連れて行ってくれた。

薄暗い7時半ごろの山の草むらには幻想的としか言いようがない光が点滅していた。

小学生の私は、蛍が私に何かを知らせるために光っているのだと思い込んでいた。

大人になって蛍が集まり光る宿に泊まっている自分をイメージしてみる。

ロウで染めた縞柄の着物を着て宿の縁側に立ってみる。

一緒に蛍の宿に来ている男性はどんな人だろうか。
きっと端正で知的な人だろう。

ん?何かが違う。とイメージの世界で気づき、現実の世界へ戻った。
そうだ、私はまだロウで染めた縞柄の着物が似合わないのだ。
しかし、彼女は違う。
とても似合う。

生き方と着る物が合致した時、それを着る者の歌は大きな力を発揮する。

彼女が歌う姿を見て時間の感覚がいつもと違うことに気がついた。

石川県金沢市にあるギターとドラムとボーカルの音楽教室

みくら音楽工房
ボーカル科講師

大場佳恵

2019-04-28 | Posted in 大場佳恵のブログ