大場佳恵のブログ
半分、そして翔ぶ
自分が生きて来なかった、もう一人の自分。
もう半分の自分。
夢の中では『影』として現れる。
ユング心理学でいう、『シャドー』だ。
影とは中々の存在で、どのように関わっていくのかで、
人の人生は大きく変わる。
興味のある方は、
河合隼雄さんの
『影の現象学』をぜひ読んで頂きたい。
先日、私の半分の年も生きていない人の歌を聴いた。
もともと彼は感受性がとても豊かで、すくすくと歌も心も成長していった。
彼は一音ずつ、とても丁寧に歌った。
彼の歌を聴いていると、イメージと声が同時に出ているように思う。
本当はどちらが先なのか、ということを考える必要は無いような気がする。
ただ、そこに彼の歌がある。
彼の歌の伴奏をしたギター科の地主先生は、
『あの子、あの子やよね?』と、彼の存在を私に確認してきた。
短い年月の間に彼は、風貌、声、醸し出す雰囲気など色んなことが変わったのだ。
彼の歌を聴いたラクジー師匠は、
『あの曲を歌っている歌手本人より、良い歌を聴かせてもらった』
と、孫を見るような優しい目で言った。
真っ直ぐ、着実に、安全に彼は成長している。
彼はこれからどこへ翔んでいくのだろうか。
みくら音楽工房のみんなで彼の成長を支えていきたい。
子どもや孫のような年代の彼らを見守り、支えていくことは自分の中にある内なる子どもを育て、影と上手く付き合っていくコツかもしれない。
石川県金沢市にあるギターとドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房
ボーカル科講師
大場佳恵
2019-05-20 | Posted in 大場佳恵のブログ