2015-11

信じ続ける

私にそっくりな生徒さんがいらっしゃいます。
その方をAさんとしておきましょう。

Aさんと私の見た目は似ていません。

しかし、性格のある部分でそっくりだと思いました。
レッスンの中でいろんな話をすると益々そっくりだと思いました。
Aさんは私だと感じました。
Aさんもまた大きな節目を迎えていました。
私はAさんにラクジー師匠の夢分析を勧めました。
歌うことは声が出せればいつだって、どんな瞬間でもできます。

しかし、人生の大切な節目というのはそれを見逃すと取り戻せないことがあります。
Aさんはラクジー師匠とも仲良しです。
2回目の夢分析の後のレッスンでの出来事です。

Aさんは一旦、みくら音楽工房を退会されるので最初にレッスンで練習した曲を歌いたいとのことでした。
曲をフルコーラス歌い終わった後、私の涙は止まる気配がありませんでした。
止める気にもなれませんでした。
ふと顔をあげるとAさんも泣いていました。
なんてこったい。
私たちの中で何か共通するものが大きく動きました。
Aさんの歌は真っ直ぐに前を向いていました。
真っ直ぐ前です。
一番最初にレッスンで練習した時のこと。
それをみくらライブで歌ったこと。
何度もハイトーンを練習したこと。
その間にAさんに湧き起こったいろんな感情。
いろんなことが文字通り走馬灯のように私の目の前に映像として流れていきます。
夢分析を勧めたことは間違いありませんでした。
Aさんを信じ、ラクジー師匠を信じた結果が素晴らしい歌として私の元へ帰って来てくれました。
私はAさんの持つ強い力をこれからも信じ続けます。
きっと素敵な花をたくさん咲かせることになると思います。
私の指導案ノートに

『11月末退会』と書こうとしたらAさんは、

『一旦、退会』と書いてねと笑顔で言いました。
一番最初に練習したあの曲は私たち2人のテーマソングとなりました。
また、節目に歌おう!
  

石川県金沢市にあるドラム教室とボーカル教室

みくら音楽工房

ボーカル科講師
大場佳恵

 

辻に現れるシャーマン

みくら音楽工房の生徒さんの中には人生の大きな節目を迎えられる方がよくいらっしゃいます。
不思議なことだなぁーと最初は思っていましたが、段々と理由がわかってきました。
我らがラクジー師匠です。
その人にとっての大きな人生の節目にラクジー師匠は現れるのです。

私もそうでしたし、端谷先生もそうでした。
みくらの仲間や、生徒さんはご存知の方も多いと思いますがラクジー師匠はとても変わった才能の持ち主です。
以前、ブログにも書きましたが一般的にわかりやすい経歴で言えば20数年間、宝石屋さんを経営されていました。

ただの宝石屋さんではありません。

業界の高杉晋作と呼ばれていたそうです。

当時の話を聞くと度肝を抜かれます。

独創性の塊、自ら海外にある石の採れる山におもむき直接、見て確かめる。
ニューヨークのダイヤモンド業界の総本山に単身乗り込む。
尋常ではありません。
金沢には伝説の宝石店があったという人もいました。
当時の話を聞くと私はワクワクドキドキが止まりません。

私が嬉しそうに聞いている姿を見て、
『あんたもどう考えても自営業しかできんわ』と呆れた顔で煙草をプカプカさせていました。
それだけでも十分面白すぎる人生ですが、特種な才能を活かして今は全く別の仕事をしています。宝石を美しくする仕事から人の魂を美しくする仕事に変わったように私は思います。

ラクジー師匠にしかできない仕事だと思います。
そんなラクジー師匠の元には人生の大きな節目を迎えられる方がよく集まります。
行き交う道のことを辻と呼ぶそうです。
この辻に人が行き着いた時、そこにはラクジー師匠が立ち現れます。
村上春樹さんならきっと面白い小説にしてくれそうです。
残念ながら私の文章力では書ききれません。
ラクジー師匠は本当のことを告げるので、厳しい言葉もあるかもしれません。
しかし、自分にとって大切なことを告げてくれる大人が周りにどれだけいるでしょうか?
コミュニケーションが大切だと言われる中でどれだけの人が大事な人とのコミュニケーションがとれているのでしょうか。
コミュニケーションを取らないためのコミュニケーションをとっているなぁという場面をよく目にします。
私には全くつまらないと感じる瞬間です。

『ラクジー師匠の話を聞いていると私も宝石屋さんをしてみたくなるわー!』

と話すと、

『あんた、全く向いてないから無駄なこと考えんとかんか。』と、《全く》という単語を強調して言われました。
しかし、私のイメージは膨らみます。

端谷先生が経理部長。

ラクジー師匠が企画部部長、

お客様相談室責任者、広告宣伝部部長、

営業部部長、その他諸々。
そして私は海外への商品買付け係、

販売員、そして社長!

おぅ!なかなか楽しそうな会社だわ。

秋の夜長にコタツで楽しいイメージ。

『結局、ワシが面倒なこと全部しんなんがいやー!』とラクジー師匠の声が飛んできそうです。
ということで私は歌というツールを通して、人の魂を美しく、元気にしたいと思います。

  

石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房

ボーカル科講師

大場佳恵

 

人の話

毎日何を着てよいのかよくわからない日が続いています。

パソコンまわりを片付けていると、以前メモした紙が出てきました。

宮沢りえさんと、リリー・フランキーさんが対談したトーク番組の中から

印象的だった言葉を走り書きしてありました。

 

リリーさんがおっしゃっていた言葉です。

「安定とか安心を信じている人が次にいう言葉は“裏切られた”なんだ」

深くテレビを見ながら、ある、ある!と頷きました。

私の周りにもそういう人がいます。

何を隠そう私自身もそうでした。

誰かに何かをしてもらうのは当たり前。しかし、それが自分の意に沿わない

ことであれば相手を責める。そして自分は可哀想な被害者を演じます。

ある意味、立派な役者です。

しかし、本当の一流の俳優はそんなことはしないと思います。

 

リリーさんは続けます。

「自我の強い人は挑戦しようとしない。挑戦する人は、どこか気の弱い所が

ある。未来に怯えて挑戦しないとドンドン自分は小さくなる。

まぁ、先のことで悪いことを考えないことは大事だね!」

 

「挑戦」という言葉を漢字でこうやって書いてみると、力のある漢字だと

思いました。

戦いに挑むわけですから、半端な気持ちでは挑戦という行為はできないのだと

思います。

 

以前、ラクジー師匠と喫茶店でコーヒーを飲みながら、他愛のない話をしている時に

私が将来の年金のことを話すと、

「30代の若いうちにチマチマしたことを考えるな。自営業者は自分で仕事を

作っていくんだ。年金などを若いうちからあてにしすぎると、世界が狭くなる」

 

未来を狭い世界にするのも、広い世界にするのも自分次第ですね。

今できることをサクサク進めましょう。

ということで、さっさと洗い物をして寝ましょう!

睡眠不足はボーカルの天敵です。

 

 

石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室

みくら音楽工房

ボーカル科講師・大場佳恵

 

 

 

 

 

みくらライブご報告その7

〜ぴょんぴょん跳ねるの巻〜

11月になりました。ボーカル科のレッスンは風邪で欠席の生徒さんが多くなってきました。

いよいよボーカルにとって体調管理が難しい季節の到来です。
11月になったので、みくらライブご報告の最終回を書いてみようと思います。
みくら音楽工房ドラム科にはキッズ科の生徒さんがたくさん来てくれています。端谷先生の持ち前の性格もあって、仲良くドラムのレッスンをしているご様子です。
廊下を通ると同級生通しが話しているような声が聞こえてきて思わず笑いそうになるのをこらえて歩いています。
私もキッズのレッスンをしたいなぁーと思っていたら、夏頃からボーカル科にも小学生の生徒さんが来てくれました。
すでにみくらライブへの参加申込期限は過ぎていたので今年は参加できませんでした。
しかし、来年の下見も兼ねてご家族でみくらライブを見に来てくれました。
『来年、絶対出る!!』と張り切って話してくれました。
きっと彼はみくら音楽工房の人気者になるはずです。
歌い始めると、ぴょんぴょんと跳ねながら歌うのです。

楽しいと身体は勝手に動き始めます。
なんて可愛いんだ!と思った瞬間、歌はこうやって歌うんだ。

とハッとしました。
私を歌の原点に戻してくれました。
自我が芽生え始める年代になると人からどう思われるか。
他人の歌と自分の歌を比較し始めます。
どのように評価されるのかを気にし過ぎて、歌からドンドン遠ざかってしまいます。

ぴょんぴょん跳ねる彼。

先日のレッスンの後には、

『せっかくドラムとかも入るし、それを活かせる曲を選ばないとね!』とお母さんに話していました。
『バンド編成やアレンジのことも考えて選曲をしようとしてるんや。偉い!』と声をかけながら、私も見習わなくちゃと深く一人で頷いていました。
みくらライブに出演してくれた生徒さんの中には、今年のライブを踏まえて来年の選曲にすでに入っている方もいらっしゃいます。
もう来月にはみくらバンドのみんなとラクジー師匠で来年の打ち合わせを行います。
終わったばかりですが、みんなの生活の中に自然に音楽が溶け込んでいるようで嬉しいです。

みなさんの生き生きした表情を見ると私は大きな力をもらえます。クルクルと螺旋状に上昇する矢印のような形でしょうか。

この頂いた力は誰にも奪われることなく、私の中でドンドンと色んな形で変化していきます。
それをまたレッスンでみなさんにお返しできたらいいなぁと思います。

エネルギーの循環です。
それではまた来年のみくらライブに向けて楽しみながら歌いましょう!

  

石川県金沢市にあるドラムとボーカルの音楽教室
みくら音楽工房

ボーカル科講師

大場佳恵

2015-11-02 | Posted in 大場佳恵のブログNo Comments »